こんにちは。
キャリアコンサルタントの横山 遼です。
組織で一番大事な要素は「人」です。
昔の偉い人たちは口を揃えてそう言いますよね、と前回の記事でも書きました。
古来から組織づくりのエッセンスとして語り継がれていること。
そして、そのエッセンスを大事にした組織が発展しているという事実。
また、感覚的にも受け入れやすいことかなと思います。
だってそもそも人がいないと組織なんて存在し得ないじゃないですか。
渋沢栄一と岩崎弥太郎という明治時代の偉い人がいます。
この二人の組織や人に関する考え方がとても興味深く。
渋沢 「出自に関わらず人を集め、社員の意欲を高めることで力を発揮してもらわなければ大きな事業が出来る組織にはならない」
岩崎「船頭多くして船山へ登るって知らんの?一人の優れた人間が経営するから組織はうまくいくのだ」
という、明確に異なる思想の持ち主だったんですね。
どちらが良いとか悪いとかではなく、そうした違いがあったということです。
ここだけを見ると
岩崎弥太郎@三菱創業者 は、トップダウンの独裁型。
渋沢栄一@2024年から新札の顔 は、合議を重視したチームワーク型。
のように見えますね。
トップダウンの独裁型のほうがスピードがあって、正しい場合はもちろんあります。
逆にチームワークが成長速度の足枷になるシーンもありますよね。
そう、どちらが絶対的に正しい、という話ではないのです。
組織づくりの方針も、目的に応じて効果の高い方に変えたら良いのです。
しかし、ここで大事なのは、どちらにせよ、実際に事を前に進めるのは、組織にいる人ということです。
どんなに優れた能力を持つ万能の経営者が一人いたところで、一人で出来ることなんてたかが知れています。
何か事を為そうとする時には、自分以外の人の力が必ず必要になります。
組織にとって人は重要な要素。
もっと言うと、組織とはそもそも、人の才能と能力をさらに活かす為の装置なのです。
組織のために人がいるのではなく、人の能力を120%発揮させるために組織があるのです。
ではなぜそんな必要があるのか。
それは何か大きな価値を生み出すためには、一人の能力では限界があるからです。
人間には誰しも素晴らしい才能を持っていますが、一方で一人で出来るとは限られています。
例えば。
古代。集落の民に腹いっぱい飯を食わせようと思ったら、一人で採集できる木の実よりも、マンモスを狩ったほうが良いわけです。
でも、マンモスってでかい。凶暴。動く。
これを狩るために、編み出された発明品が組織(第一期マンモス討伐隊)です。
個人のそれぞれの能力を掛け合わせて、個人では為し得ない価値(マンモスの肉と皮と骨)を手に入れること。
これこそが組織がこの世に生み出された本質的な理由です。
いかがでしょうか。
あなたの会社も、組織のために人がいるというマインド一辺倒になっていませんか?
あるいは、人を大事にしているという組織でも、人を大事にするという時の「人」って、きちんと個人に焦点が当たっていますか?
次回は人を大事にするということについて、もう少し詳しく見ていきたいと思います。
本日はこのへんで。今日もそれぞれの幸福を見つけていきましょうね。
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